腰椎椎間板ヘルニア（60代 男性）
問診内容
以前、当施術所にて２回ギックリ腰にて単発で施術（２〜３回の加療で元通りになる）。
その後、救急車を呼ぼうかというレベルの腰痛があり、一時的に生活がままならなくなり、左下肢にしびれが残るため、再び当施術所に来所。
鑑別診断と患者さんに対する説明
情報収拾のため当施術所の方から受診を勧め、市民病院の検査によると、腰椎椎間板ヘルニアで早急に手術の必要はないが、経過観察が必要とのことでした。
以前、2回は、本人の希望で対処的にぎっくり腰の処置を行いましたが、今回は、再発防止のラインまで、治療を続けた方が良いと提案しました。
施術と経過
腰部に鍼を打って飛び出した部分の回収を促しつつ、腰部への負荷を分散させる目的の全身マッサージと、農家で、どうしても中腰で重いものを持つことが多いため、腰に負担がかかる原因動作の摘出と対策を併用して行う。
週１回ペースを二ヶ月続け、その後改善に合わせ隔週、月一回と減らしていき、左下肢の痺れの完全消失により五ヶ月で施術終了。
考察
腰椎椎間板ヘルニアは、神経が圧迫されている部分が回収されるレベルであれば、患部周辺に鍼を打つことによって回収が促され、今回のように治ります。
回収されるレベルかどうかは、本症例のように、医療機関からMRIやレントゲンなどの所見を得た後に、鍼灸師に相談した方が、安全確実だと思われます。